皮膚科の概要

皮膚は身体でもっとも大きな臓器の1つといわれます。 皮膚は有害な外部要因から身体を保護し、内部環境を維持するためのバリアーでもあります。そのため、皮膚病には皮膚そのものの病気だけではなく内臓の病気をしらせることもある大事な役割があります。当科では皮膚に生じた病気全般にわたり総合的に診療を行っております。特に皮膚腫瘍に関しては病理部医師と連携し正確な診断のもと、手術、化学療法、放射線治療を行っています。皮疹が病態の主体となる膠原病(全身性エリテマトーデス、皮膚筋炎、強皮症、結節性多発動脈炎、シェーグレン症候群)においては、膠原病内科、整形外科、眼科などの他科と協力して治療にあたっています。入院治療は良性、悪性腫瘍や植皮などの手術のほか、帯状疱疹、水痘、蜂窩織炎などの感染症、重症薬疹、膠原病などに対して行っています。常に最新の知識、技術を取り入れ、患者さんがより良い治療を受けられるよう努力しております。何か皮膚の異常にお気づきになりましたらご相談ください。

 

特色

患者さんの視点に立ち、高度でかつ安全な医療を提供することを基本姿勢としています。 腫瘍に関しては良性悪性の判断、悪性度のグレード、病期の決定、手術範囲を確定し、基本的には全摘出を目的としています。悪性腫瘍の場合、転移の有無をエコー、CT、MRIなどで検索し、抗がん剤や放射線療法も併用することもあります。 膠原病においては他臓器に障害が生じ経過も長期になるため、内科系外科系のエキスパートと連携し、専門的に診察、検査を行い的確な診断をし、ステロイド剤や免疫抑制剤など各種薬剤の投与を行い治療にあたっています。 尋常性乾癬、掌蹠膿疱症、尋常性白斑などに対しナローバンドUVBやターゲット型エキシマライトを使用した紫外線療法を行っています。 乾癬に対する生物学的製剤による治療を行う施設として登録されています。 患者さんには病態をよく説明し、患者さんの希望を考慮し、最善を尽くすように心がけています。

 

臨床実績

  • 年間皮膚悪性腫瘍摘出術件数  37件
  • 年間皮膚良性腫瘍摘出術件数 227件
  • 年間皮膚生検数       437件