腎臓内科の概要

当院の腎臓内科では、腎炎・ネフローゼ症候群・慢性腎臓病・急性腎不全などの腎疾患全般の診療を行っています。 IgA腎症を代表とする糸球体腎炎やネフローゼ症候群といった疾患に対し、正確な組織診断、治療法の選択を目的として腎生検を行っています。腎生検は、診断・治療方針の決定に関して名古屋大学腎臓内科と連携をとっています。
また、慢性腎臓病(CKD: chronic kidney disease)の診療にも力を入れています。CKDがあると様々な合併症のリスクが増えるとされており、合併症の管理を行うとともに、腎不全に至った際の治療選択の支援を行っています。
2022年度からは腎臓病教室、CKD外来も行っています。2022年度の腎臓病教室は2月14日に、腎臓のはたらきや食事療法をテーマに行い、6名のかたにご参加いただきました。
腎不全患者さんの腎代替療法には、血液透析、腹膜透析、腎移植があります。血液透析の場合、当院での透析導入ののちは近隣の透析クリニックへのご紹介となります。腹膜透析については、手術を名古屋大学腎臓内科にて行っていただき、維持管理は当院にて行っております。また腎移植については、治療可能な病院へのご紹介となります。
院内外で発生する急性腎不全に対しては、全身管理および血液浄化療法全般を施行しています。

 

特色

3次救急指定病院であり様々な疾患の拠点病院である当院では、緊急および重症患者さんの治療機会が多いことが特徴で、集学的治療のひとつとしての持続血液濾過透析や血漿交換、エンドトキシン吸着など各種急性血液浄化療法を施行しています。
また他科患者さんに併発する水・電解質異常についての診断や治療、腎機能障害時における薬剤調節なども主科の先生と協力し併診治療にあたっています。腎臓内科カンファレンスのほか、膠原病内科との合同カンファレンスが毎週あるのも特徴の1つです。
医学生や初期・後期研修医・若手医師の教育にも力を入れており、腎臓専門医、透析専門医の取得が可能です。
当科での後期研修を希望されるかたは、こちらもご覧ください。

 

臨床実績

2018 2019 2020 2021 2022
腎生検(件) 25 27 32 34 15
シャント造設術(件) 78 82 75 74 45
新規透析導入(件) 42 50 40 57 44
血液透析(回) 1873 1676 1632 1511 1209
持続血液ろ過透析(回) 130 189 100 72 53
血漿交換(回) 78 44 75 64 44
血漿吸着(回) 12 6