概要

当院は救命救急センターを有し名古屋市中心部から北西部の三次救急医療機関としての役割を担っています。救急集中治療科は2012年に開設され、救命救急センターの中心的な役割として、救急外来(ER)に受診した患者の初期診療と、集中治療室(ICU)に収容された急性期重症患者の全身管理を、各診療科と連携しながら行っています。

 

救急外来(ER)の特色

ERを専門とする救急科専門医が在籍し、救急車に限らずタクシーや自家用車で来院された方でも、症状やケガの程度にかかわらず受け入れています。
ERに受診されたすべての患者さんに対して重症度の判断、診断、初期治療を行い、入院必要性の判断や適切な専門科への紹介を行うなど、今後の専門的な診療に向けての最適な道筋を提供します。ICUも当科の管理下にあり、重症・緊急性のある患者はスムーズにICUでの治療につなぐことができます。
また旅行者や外国人、高齢者の受診が多く、社会的に特別な配慮が必要な患者さんにも対応できるよう、地域連携室やソーシャルワーカーとも連携しています。

 

集中治療室(ICU)の特色

ICUでは、集中治療専門医が在籍し、ERからの重症患者をはじめ、緊急手術などの術後管理、院内での急変患者などを受け入れています。重症多発外傷や特殊中毒、ショックなど重症な患者や複数科での管理が必要な患者は、当科が主体となって診療にあたっています。早期離床のためのリハビリテーションを積極的に行い、重症患者の社会復帰率を上げ、入院期間を短縮することにつなげています。他の多くの医師にとって救命困難であると思っている患者を救命に結びつけることを目指します。

 

診療実績

救急車搬送台数 9,399台
心肺停止患者 369人
救急外来受診患者数 16,023人
ICU入室患者数 645人
(2018年度)

 

連携医療機関の先生方へ

ERでは地域の医療機関から患者さんの紹介を受け入れています。救急搬送が必要な患者さんだけでなく、救急搬送するほどではないが翌日外来まで待つのは心配、といった患者さんがおられましたら、いつでもご相談ください。

 

学生、研修医のみなさんへ

救急車受け入れは年間9千台を超え、名古屋市内でも有数の規模です。症例のバリエーションが豊富で、ERでの初期診療からICUでの重症管理まで、熱心な指導医のもとで一貫して研修することができます。
ERでは、重症度判断や初期治療はもちろんですが、walkin患者も多くありふれた症状から隠れた重症疾患を見落とさないトレーニングも可能です。多数患者のマネジメントや社会的背景への介入についても学ぶことができます。
ICUではERからの緊急入院から術後患者まで、内因・外因問わず幅広く重症疾患の全身管理を学ぶことができます。
ER、ICUではそれぞれ症例検討会を毎日行うほか、救命救急センター全体のカンファレンスも毎週行い、教育の機会を提供しています。

見学は随時可能ですので、お気軽にご相談ください。
問い合わせ先:卒後教育研修センター ( 311-sotsugok@mail.hosp.go.jp )

詳細は、初期研修について後期研修について、をご覧ください。