地域医療連携・患者支援センター部長挨拶

地域医療連携・患者支援センター部長
島田昌明

日頃より、地域の先生方や医療機関の皆様には、患者さんのご紹介・逆紹介をはじめとする地域医療連携に多大なるご高配を賜り、心より厚く御礼申し上げます。

名古屋医療センターは、2007年に地域医療支援病院の認定を受けました。以来、地域の皆様から信頼され、愛され、そして何より身近な存在である病院を目指し、その中核を担う組織として「地域医療連携・患者支援センター部」が設立されました。当院と地域をつなぐ「窓口」として、現在は「入退院支援センター」「医療相談室」「地域医療連携室」「がん相談支援センター」の4部門が密に連携し、患者さんのニーズに即した多角的な支援体制を整えています。

「入退院支援センター」は、患者さんが安心して入院生活を送り、安全に退院後の生活へ移行できるよう、入院前からの丁寧な説明と準備を行っています。看護師、医療ソーシャルワーカー、診療情報管理士、事務職員に加え、薬剤師、管理栄養士、リハビリスタッフなど、専門性を備えた多職種チームが介入することで、個々の患者さんに最適なケアを提供しています。また、センター内には「脳卒中相談窓口」や「逆紹介支援部門」を設置し、疾患特有の悩みや、かかりつけ医への円滑な橋渡しにも注力しています。

「医療相談室・がん相談支援センター」においては、患者さんやご家族が抱える心理的、社会的、あるいは経済的な課題に寄り添い、共に解決の糸口を探る支援を行っています。当院は地域がん診療連携拠点病院として、高度かつ専門的ながん診療を幅広く提供しています。特に消化器外科は日本肝胆膵外科学会の高度技能専門医制度修練施設に認定されており、2024年に設立された「ブレストセンター」と合わせ、より専門性の高い医療を提供できる体制が整いました。乳がん、前立腺がん、大腸がんなどの「がん地域連携パス」の運用も積極的に進めており、連携保険医療機関の登録数も着実に増加しています。

「地域医療連携室」では、前方連携と後方連携を司っています。昨年度より、新たに「下り搬送業務」を開始いたしました。患者さんが、適切なタイミングでリハビリテーション病院や療養施設、あるいは住み慣れた地域へと移行できるよう、当院が主体的に搬送支援に関与することで、地域全体での病床の有効活用と、切れ目のない医療提供体制の構築を推進しています。

ICTを活用した連携強化も重要な柱です。2023年に導入した「オンライン予約システム」は、導入以来、登録施設数が順調に増加しています。24時間365日、地域の先生方の診療時間に合わせてMRI、CT、PET等の医療機器共同利用や各診療科の事前予約が可能となっており、利便性の向上を実感いただいています。また、2024年から運用を再開した診療情報共有システム「金鯱メディネット」も、より質の高い共同診療に欠かせないツールとして定着してまいりました。当院は第3次救命救急センターとして、地域の救急医療を支える重責を担っています。救急車の受け入れ件数はコロナ禍前の水準を超えて推移しており、この使命を果たすべく職員一丸となって努力を続けています。さらに、医療連携交流会、市民公開講座、金鯱地域医療連携セミナー、金鯱友の会、各種研修会などの開催を通じて、地域の皆様や医療従事者の皆様との対面での交流も大切にしています。

これからも「患者さんの立場に立った地域医療への貢献」を使命に、時代の変化に即した医療連携の形を模索し、進化させてまいる所存です。地域の皆様、そして医療機関の皆様におかれましては、今後とも変わらぬご指導、ご支援を賜りますよう、何卒よろしくお願い申し上げます。