名古屋医療センターでは感染症科がエイズ診療のブロック拠点として東海ブロックにおけるHIV/AIDSの診療を主導し、臨床研究センターの感染•免疫研究部(名古屋大学連携大学院免疫不全統御学講座)ではHIVの基礎研究をリードするとともに薬剤耐性HIVの全国疫学調査の核として活動しています。このように名古屋医療センターではHIV感染症の臨床と基礎が隣接しており、高度医療の実践と臨床に還元できる研究活動を行える環境を有しています。このような利点を生かして個々の症例に最適な高度かつ先進的な医療を提供し、基礎研究で得られた新たな知見や新規診断技術等の実用化を目指した橋渡し研究を実現するために、平成21年に感染症科と感染•免疫研究部を有機的に統合した「エイズ治療開発センター」を設立しました。尚、感染•免疫研究部は名古屋大学大学院医学系研究科の連携大学院免疫不全統御学講座としてHIVに関連する教育と人材育成にも取り組んでおります。この様に私たち「エイズ治療開発センター」は基礎研究、教育そして治療支援に統合的に取り組むことから、英名称をCenter for AIDS Research, Education and Support (CARES)として、私たちの使命を国内外に明確に示して活動をしていくこととしました。