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HIV / AIDSの基礎知識

はじめに

HIVとは?
「エイチアイブイ」と読み、Human Immunodeficiency Virusの略です。日本語では、ヒト免疫不全ウイルスと言います。人間の体が持っている免疫システムを破壊してしまいます。
免疫システムとは?
体に入った異物(自分の体ではないもの・・細菌、ウイルスも含まれる)と戦うためのしくみであり、身体を健康に保つ機能のことです。
HIV感染症とは?
HIVが原因となって、免疫機能を担当するリンパ球(主にCD4陽性リンパ球)が壊されます。そして、免疫力が何年もかけてゆっくりと下がってしまう病気です。
CD4陽性リンパ球とは?
「シーディーフォー」と読みます。免疫力を保つために必要なリンパ球(白血球の一種)の中で免疫の司令塔の役割をもつ細胞です。HIVに感染していない場合、CD4陽性リンパ球の数は血液1μLあたり700~1,500個くらいあります。

HIVの基礎知識に関する詳細は、下記リンクへ

日和見感染症とAIDS指標疾患

日和見感染症とは?
「ひよりみかんせんしょう」と読みます。健康なときには何も問題のなかった細菌やウイルスが、いろいろな病気を引き起こすことを指します。
AIDSとは?
Acquired Immunodeficiency Syndromeの略で、日本語では後天性免疫不全症候群(こうてんせいめんえきふぜんしょうこうぐん)と言います。なお、AIDSとは、病気が進行し、免疫力が相当下がって、23種類の指定された日和見感染症を起こした状態をいいます。

23種類の日和見感染症に関する詳細は、下記リンクへ

HIV感染症の治療

2017年6月現在、HIVを排除する治療薬はありません。しかし、適切なタイミングで抗HIV薬を内服し、HIVの増殖を抑えることで、病気の進行を遅らせ、免疫力が低くならないようにでき、日和見感染症の発症を予防することができます。HIV感染症の治療は、「定期的に受診」し、「適切な時期」に「適切な方法」で「適切な治療」を開始し、「治療が継続」できれば、HIV感染症が原因で死に至る可能性はほとんどありません。また、これまでの生活(仕事や学業など)を中断することなく治療が続けられます。

HIV感染症の治療に関する詳細は、下記リンクへ

日常生活について

HIVは、主に血液や精液、膣分泌液中に存在します。日常生活の中でいくつかのことに気を付ければ、その他のことに特別な注意点はありません。自宅療養や入院が必要とならない限り、仕事や学校を辞めたり、休んだりする必要はありません。HIVに感染していても、学校に通ったり、仕事を続けている人がほとんどです。
他の人への感染を防ぐためには
【注意点1】
血液が付着する恐れのあるものは共有しない。歯ブラシ、デンタルフロス、口腔洗浄機、カミソリ、タオル、ピアス など
【注意点2】
性生活は体液と性器との接触を防ぐ予防法が必要です。性行為時、コンドームなどの予防など
自分のからだを守るためには
【注意点1】
ご自身の免疫力がどれくらいか把握する。ご自身のCD4陽性リンパ球数を血液検査にて確認をするために、定期的に病院を受診することはとても大事なことです。
【注意点2】
ペットを飼育する場合には、ペットが持っている真菌やウイルスなどによりいろいろな病気になることがあります。ペットの健康管理(ワクチンなど)を十分考えましょう。
【注意点3】
食べ物や飲み物に原虫や寄生虫等がついていることが考えられます。そのため、野菜などをよく洗う、また、生ものは新鮮なものを選ぶなどしてください。

HIV感染症の日常生活に関する詳細は、下記リンクへ

カウンセリングについて

HIV感染症と診断されると、病気や今後の生活について、あるいは人間関係などいろいろな不安や疑問が出てきます。不安や疑問はあなただけが持つ特別なものでは決して無く、ほぼすべての感染者が持つ自然なものです。ひとりで悩むよりも、話すことで気持ちが楽になることがあります。あなたが病気とつき合いながら、自分らしい生き方を見つけられるように、一緒に考えていきます。ご希望の方は医療スタッフにお申し付けください。

HIV感染症のカウンセリングに関する詳細は、下記リンクへ

医療福祉制度について

経済的な事や就労のこと介護のことなど、生活に問題を抱えている場合、社会保障や社会福祉制度の活用によって解決できることがあります。病気と共に生活していくうえでの課題を、一緒に解決できるように支援していきます。ご相談がある場合は、医療スタッフや医療ソーシャルワーカーにご相談ください。

HIV感染症医療福祉制度に関する詳細は、下記リンクへ