放射線治療

がんなどの悪い部分に放射線をあてて(照射して)治す事です。放射線は目に見えず、体にあたっても何も感じませんが、体の表面や奥にある病気を治したり、抑えることができます。放射線治療は主にがんなどの悪性腫瘍を対象とし、がんを治しきることにも、またがんに伴うつらい症状などを抑えることにも使われます。
肺がんや乳がん、頭頚部(喉頭、咽頭など)がん、食道がんなどの消化器がん、脳腫瘍、子宮がんなどの婦人科がん、膀胱がんなどの泌尿器科領域のがん、悪性リンパ腫などの造血器のがんなど、多くのがんが治療の対象となります。また、肺がんや食道がん、頭頚部がん、子宮がんなどで、各診療科の連携により、抗がん剤や手術を組み合わせた治療も行われています。
1回の放射線治療にかかる時間は10分程度ですが、治療の期間は、6~7週間毎日治療するものから、2週間程度で終了するものまで、治療する対象や目的により異なります。外来通院で放射線治療を行うことも可能です。

 

当院の放射線治療装置

Clinac iX (バリアンメディカルシステムズ社製)

Copyright ©2016, Varian Medical Systems, Inc.  All rights reserved.

 

出力放射線

X線:6、10MV
電子線:6、9、12、16、20MeV

IGRT
(画像誘導放射線治療)

照射前に患者さんの位置をX線撮影して、位置のずれを修正した後に照射する方法です。

呼吸同期照射システム

患者さんの呼吸で動く病変に対して、照射時に呼吸をモニタリングすることによって、
同じ呼吸位相での照射が可能になり、正常組織へのダメージを抑えることができます。

頭部、体幹部定位照射

脳や肺の腫瘍で、小さな範囲に線量を集中して1~数回で治療を行う照射方法です。

IMRT
(強度変調放射線治療)

病変へ放射線を集中し、近接する正常組織の線量を減らすことのできる照射法です。
当院では主に前立腺治療を行っています。

全身照射

主に造血器疾患において、骨髄や幹細胞移植前処置として行う照射です。

術中照射

手術でお腹などを開いて直接患部に放射線を照射する方法です。

 

最後に

当院では、放射線治療専門資格(放射線治療専門医、放射線治療専門放射線技師、放射線治療品質管理士、がん放射線療法認定看護師)を持つスタッフが放射線治療を担当しております。『放射線治療』について、疑問や不安に思っておられることがありましたら、当院放射線治療担当スタッフまでご相談ください。